 |
−−まずはじめに、それぞれの音楽的ルーツを伺いたいのですが、KAMIJOさんの影響を受けたアーティストを教えて頂けますか?
KAMIJO:ポール・モーリアやリチャード・クレイダーマンといったイージーリスニングです。
−−シンガーとしての影響っていうは?
KAMIJO:やっぱり…僕を初めに歌わせたのは、氷室京介さんですね。
−−なるほど。HIZAKIさんはいかがですか?
HIZAKI:テレビ等から流れてくるクラシックが最初は凄い好きだったんですけど…まあ、基本的にはメタルですかね。メタルを聴いて僕も音楽を本気でやろうと思いました。
−−具体的にはどんなメタル・バンドですか?
HIZAKI:最初はX JAPANですかね。それから洋楽の方にいって…。
−−RHAPSODYとかも好きだったり?
HIZAKI:うわぁー、好きですよ!(笑)
−−(笑)ギタリストとしての影響は誰からですか?
HIZAKI:最初はYngwie Malmsteenが凄い好きだったんですけど、最近はSteve VaiとかJohn Petrucci(DREAM THEATER)とか…。感情で弾くタイプのギタリストが好きですね。
−−曲の構成とか見るとSYMPHONY Xぽかったりもしますが、いかがですか?
|
HIZAKI:SYMPHONY Xも好きです(笑)その辺はもう一人のギタリストの方がどっぷりつかってますね。
−−なるほど。KAMIJOさんは、元々バックグラウンドにヘヴィ・メタルは無かったんですか?
KAMIJO:L.A.メタルくらいですかね(笑)
−−以前のバンドLAREINEも、もう少しポップな音楽性でしたし…
KAMIJO:そうですね。まぁ、シアトリカルな部分はその頃から変わっていないんですけど。でも、元々僕もギタリストだったので基本的にはギターが好きで、“ギターサウンドのカッコいいバンドを組みたい”とは、ずっと思っていました。それで理想のメンバーに巡り会えた感じですね。
−−ネオクラシカルなメタルにKAMIJOさんのボーカルを乗せるという音楽の構想は、最初どちらから話を持ち掛けたんですか?
HIZAKI:最初は、KAMIJOさんが前のバンド(LAREINE)のイメージが凄い強かったので、メタルっていう要素をあんまり入れたくなくて、もっと歌を全面に出したかったんですけど…。言うがままにされていたら、いつの間にかメタルになってました。
−−“言うがままに”というのは?
HIZAKI:「もっと弾いて!」とか(笑)
KAMIJO:とにかくギターサウンドが好きなので。
−−元々メタルのバックグラウンドがなくても、HIZAKIさんのギターはすぐ好きになったってことですか?
KAMIJO:僕自身が今まで音楽活動してきたことよりも、今僕がやりたいことっていうのは、彼とバンドを組んで同じ目標に向かうことであって、そこに今までの僕の歌い方やスタイルを大切にすることよりも先に、何か新しいものを作りたかった、というのがあったんです。
−−逆にHIZAKIさんにとってはもってこいというか、水を得た魚のようにギターが弾けると(笑)
HIZAKI:そうですね、やっぱり今までのバンドは自分をちょっと押さえる所が必要だったりしたんですけど、今のバンドになってからはメンバー全員“押さえる所は無しでいい”ぐらいの感じになっているので、凄いやりやすいです。
−−あくまでも歌がメインとなりながら、楽曲は非常に壮大な作りで歌と演奏パートのバランスが絶妙ですが、楽曲を創り上げるのに具体的にはどんなプロセスを踏んでいるのですか?
KAMIJO:基本はフロントの3人それぞれが原曲を持ってくるんですが、HIZAKIくんの場合は大体フル尺で作ってきますね。それで僕の場合は、基本的にギターアレンジなど、ボーカル以外の部分はメンバーに任せたいと思っているので、ある程度曲の雰囲気が分かるバックと作り込んだメロディーだけを持っていくって感じです。
−−HIZAKIさんが書く曲は歌のメロディーラインも入っているんですか?
KAMIJO:結構HIZAKIくんのメロディーはそのまま生かすことが多いですね。
−−歌詞が乗せやすいメロディーだと思いますが、実際KAMIJOさんにとっていかがですか?
KAMIJO:うーん…歌詞を乗せるというよりも、メロディーが歌詞を呼んでくれるというか…乗っけるというよりも、僕というフィルターを通して歌詞がメロディーに召喚される感じですかね。
−−HIZAKIさんも歌のラインを書くときは、KAMIJOさんが歌うってことを念頭において作られてるんですよね?
HIZAKI:まぁ意識する時もあるんですけど、作曲の仕方としてギターから作る時もありますし、鼻歌から出来る時もあります。鼻歌から作るときはそんなこと考えてないので、やっぱり自分の元から持ってるものっていうのを大事にはしてますね。でもやっぱりKAMIJOさんが歌うと、KAMIJOさんのために創ったような気になってくるというか(笑)
KAMIJO:(笑)
−−自然にマッチするんですね?
HIZAKI:そうですね。普段からメンバー同士で影響しあって、少しづつお互いの音楽性とかも取り入れているので、4人が混ざりあってVersaillesになっているんだと思います。
|
 |
−−HIZAKIさんとTERUさんのギターの音は、完全にLRに振られていますが、どっちがどっちですか?
HIZAKI:Rが僕で、LがTERUですね。でも僕自身どちらでも良くて、どっちも弾いてる時もありますしTERUが両方弾いてる事もあります。あんまりこだわりはないですね。
KAMIJO:ただ、バックトラックのアレンジをする上で、左側にバイオリンが、右側にチェロがあるんです。僕のイメージしてるオーケストラって左の方に高音があるんですよね、クワイアはまた逆になるんですけど。その時にHIZAKIくんが主旋を弾いていて左の方にバイオリンがいると、いい混ざり具合になるんですよ。そういった意味でもVersaillesのサウンドは少しずつ完成に近づいているかなって思っています。
−−細かい点にもこだわりを持って創られているんですね。
KAMIJO:作曲段階でギターの2人がつけたフレーズに対して、どんどんチェロでユニゾンを付けてしまったりとか…。特にギターの4〜6弦あたりで弾いているフレーズをチェロで思いっきりユニゾると、めちゃくちゃカッコイイんですよね!…無駄に20本くらい重ねたりとか(笑)
−−ギターサウンドを左右に振り分けることによって、真ん中のKAMIJOさんのボーカルを引き立たせるっていう意図はないんですね?
KAMIJO:単純に目立たせたいんですよね、ギターを。
HIZAKI:ベースとか、ドラムも、ボーカルも真ん中に集まってくるので、ギターで挟みたいっていうのもありますけどね。一応今のところVersaillesとしては、ソロは全て真ん中から出してるんですけど、それを今後は少しR寄り、L寄りとか、色々試していってもいいのかなとは思ってます。
|
−−なるほど。では次にバンドが始動した当初のことを聞きたいのですが、海外メディアのみしか取材を受けてこられなかったのはなぜですか?
KAMIJO:当初は海外メディアからしかオファーがなかったので、途中から捻くれて海外のみを迎えてった感じですかね(笑)
−−(笑)YouTubeにアップした動画コメントが海外で注目されたようですが、それは元々海外へ向けた映像だったんですか?
KAMIJO:いや、そういうわけではなくて、僕たちが新しいバンドを組むにあたってそこそこ期待してもらえるかなって、少しの期待はあったんですね。元々派手に動くつもりはなかったんですけど、バンドを始める時に、今までのファンのみんなに宝探しするような気持ちで僕たちのバンドのプロモーションビデオを探してもらえたら面白いなぁと思ってアップしたんです。初めはバンド名とかも出さず、ただ、僕たちの個人名で検索すると見つかる。それで「あ!あったんだ」っていうふうに発見する楽しみを味わって欲しくて、ゲーム感覚でアップしました。
−−それがたまたま海外のメディアに引っかかったと。
KAMIJO:そうですね。
−−海外からはどんなメディアからオファーがあったんですか?
HIZAKI:ビジュアル系が好きな人っていう印象でしたね。ヨーロッパとかのメディアのビジュアル系を扱う人って、好きで好きでたまらない人たちばっかりなので、簡単に見つけてくれたという感じでした。
−−今のヨーロッパの音楽シーンはヘヴィ・メタルが盛んですが、Versaillesはビジュアル系でもあり、かつ音も海外の方たちにとって見ればメタルだっていうところの2点が重なって、もしかしたら“刺さった”のかもしれないですね?
KAMIJO:そうですね、まぁ僕らは何と言われようといいんです。メタルと言われようと、ビジュアル系と言われようと、お化粧バンドと言われようと。何と言われようとVersaillesなので。“日本の甘っちょろいビジュアル系バンド”くらいに思われたとしても、ライブ観たら、音楽聴いたら、度肝抜かせる自信はあるので、何言われてもいいですね!
−−ヨーロッパでツアーを行ってますが、プレッシャーみたいなものはありましたか?
KAMIJO:プレッシャーはなかったですね。ただ、若干ナメていたところがありました。英語の挨拶だけ覚えておけば世界中で通用すると思ったらそんな簡単なものではなくて、ヨーロッパ一つ一つの国の挨拶を覚えないと全然通じなかった。結局、各国のイベンターさんに教わってやりましたけどね。
−−特にオーディエンスの反応がよかった場所は?
KAMIJO:パリですかね。パリは完全に僕たちをメタル・バンドとして観てましたね。あとはVersaillesって名前からかもしれないですが、愛国心を自分たちに向けられているような感覚というか…
−−日本人が挑戦をしてきたぞ、みたいな感じ?
KAMIJO:いえ、僕たちをまるで国の代表かのように愛しててくれたというか。そういう愛情を凄い感じました。
−−そんな歴史を経て遂にリリースされるメジャーデビューアルバム『JUBILEE』についてお聞きしたいのですが、制作にはいつ頃取り掛かったのですか?
KAMIJO:作曲自体は2009年の冒頭、もしくは2008年の年末くらいから取りかかっていたんですけども、最終的にカンパケたのは2009年11月です。
−−ではレコーディングもギリギリまでやっていたと?
KAMIJO:そうですね、ちょっと色々なことが重なってバンドとして足を止めてしまっていたので。
−−8月9日の大事件(Jasmine Youの死去)には触れなくてはいけないのですが、Jasmine
Youさんは実際にアルバムでプレイされているんですか?
HIZAKI:全曲ではなく、半分くらいですね。でも、曲は全部彼も気に入っていたものでしたし、ベースフレーズも前もって出来ていたものも多かったのでそれを僕が弾いたという感じですね。
−−Jasmine Youさんのベースは踊るようなプレイなので、真似て弾くのが難しかったのではないですか?Jasmine Youさんが弾くように、弾いたわけですよね?
HIZAKI:うーーーん…どうなんやろ(笑)
KAMIJO:あの…Jasmineはですね、たぶんベースを始める子のツボをつくような、何か簡単なんだけどJasmineにしか出せないようなニュアンスというか、そういうベースを弾くタイプでしたね。HIZAKIくんがベースを録ってる時には、「それもっとJasmineさんっぽくなるんじゃない?」とかはありました。
HIZAKI:彼はレッチリとかが好きで、僕にあんまりなかった要素なので…僕が弾くとやっぱりメタル・ベースみたいになってしまうんです。イングヴェイがベース弾いたみたいな(笑)
一同:(笑)
HIZAKI:やっぱりその辺の勉強はしましたね。
−−Jasmine Youさんの後任を決めるのは非常に難しいと思うんですが、今後探す動きはされていくんですか?
KAMIJO:バンドなのでいつかベーシストを迎えなければならないとは思いますがゆっくり歩んでいきたいと思います。
HIZAKI:いつか6人目のメンバーが自然に現れてきてくれると思うんですよ。ドラムのYUKIくんにしてもそうだったので。
KAMIJO:あ、そうだね!(笑)
HIZAKI:何かそういう運命がまたあると思います。
KAMIJO:うん、Jasmineは永遠のメンバーですね。
|
| Versaillesインタビュー:<Page2>へ |