それにしても、本当に壮大な作品だ。九州男は新たなその結晶に、“登録商標”を意味する記号を選んだ。ベースはあくまでレゲエだが、形ばかりのジャンルに捕われる事なく、あくまで上品かつ丁寧。ハッピーな躍動感に南国を思わせるM-08や、神秘的な音色が舞い踊るM-10などなど。より大きな翼でもってして、音楽という無限の大空を駆け巡るように展開していく。
そんな自由なサウンドの中、小気味好いラップとソウルフルなメロディとで描き出されていく、地球から現在過去未来、恋愛、都会、夢、約束……。その音像は最後、「幼少時代を思い出して作った」曲で幕を下ろす。生きる上でぶつかる葛藤や苦悩も受け入れ、ポジティヴに歌い上げていく本作は、人生という大きな旅を綴った1枚といえるだろう。様々なモチーフから引き起こされるいつかの想い出。九州男が贈る一大旅情詞を是非、その耳、心で感じて欲しい。
(REVIEW:杉岡祐樹)




















